連理の枝と比翼の鳥 リアムとトビアス
ルーミンは片手の人差し指と親指で輪っかをつくり、もう片方の人差し指で貫く動作をした。

「そして、トビアス様を食べたとか?」

「なぜそんなことを言うのですか?」

僕はしらを切りながら、ルーミンの疑いをはらすためにどう言ったらよいか考えていた。

ルーミンは指でつくった輪から、僕を見た。

「おかしいな?あなたを絵のモデルにしたいと、トビアス様がおっしゃった時、これはストライクゾーンに入ったと思ったのですけどね」

僕は首を横に振った。

「あの時、トビアス様は僕に、やっぱり止めるから帰れ、と言ったのですよ」

「そう、やめたから、確信したのですよ」

僕はその意味がわからず、首をひねった。

「確信って、何を根拠に?」

ルーミンはもう一度腕組みをして、今度は額にしわを寄せた。

「トビアス様は自制心のある、社会的な地位もある方です。その人が・・・ね」

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