連理の枝と比翼の鳥 リアムとトビアス
が、ある日突然いなくなる。

「成績が悪いと、どこかに転売されるか、値段がつかなければ処分されるだけだ」
と、管理者が笑って言う。

泣く事も笑う事、怒る、悲しむ、すべての感情をそぎ落とさなければ、ここで生き抜く事はできない。
指示された事を淡々とこなす能力と、適応、体力と気力。

そして、性病感染がないこと。
僕たちは、3か月に一度、血液検査や性病検査を受ける。

ある程度の年齢になると、今度はオークションに出される。
オークション会場は、ここの地下の秘密クラブだ。

5回ほどセックスショーというお披露目、パフォーマンスをやって客が気に入れば値段をつける。

値段の折り合いがついて、契約が成立すれば、僕たちは足環をつけたまま、新しいご主人様にコントロール装置であるタブレット、暗証番号と共に引き渡される。

買い手がつかなければ、別の組織、それは外国が多いが、コンテナに突っ込まれて売り飛ばされる。

僕はテネシーと組んで3回目だ。

あと2回で買い手が付かなければ、コンテナ行きが決定する。


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