あばかれ、奪われる〜セフレから始まる歪愛〜
「確かに実際会うのは初めてだけど、俺は数ヶ月前に雑誌で君を見てから、ずっといいなって思ってた」
「…それは、ありがとうございます」
「うん。だから今、テンション上がってる」
そんな風には見えないけどね。
訝しげに見つめるも、心の読めないニヒルな笑みを浮かべるだけ。
「白雪ちゃん、今彼氏いる?」
「いるわけないじゃないですか…」
「じゃあ好きな人は?」
「…いないです」
「なら、さ」
ゆったりとした動きで距離を縮め、頬に触れそうなギリギリの位置に、顔を寄せてきた。
「その相手、俺なんてどう?」
「…っ」
耳元で囁かれる甘い声。蕩けるような微笑み。
恐ろしいほどに自分の美貌とその使い方を熟知した男の口説きに、体に熱が集まった。
拒絶しなければ。
そうは思うのに真っ直ぐに見つめてくる、吸い込まれるような綺麗な瞳に言葉が出なかった。