あばかれ、奪われる〜セフレから始まる歪愛〜



「そんな驚く?」

「だって…舌に付けてるの見るの初めてで」

「もう、ほんとかわいー…」


何度言われたか知れないその言葉に反応してしまいそうになり、色々と落ち着かせる為に水を飲んだ。


「…なんで舌だったんですか」

「耳開けたら次はこっちかなーって。勢いで」


若気の至りって怖いよねと言い、開けた当初はまあまあ苦労したと続けた。いやだからってそうはならないでしょ。


「逆に白雪ちゃんは擦れてなさそうだよね」

「人並みに反抗期はありましたよ」

「それって所謂、お父さんと洗濯一緒にしないで!ってやつ?」

「まあ…似たようなものです」


娘を持つ家庭なら多かれ少なかれこういうことはあるんじゃないかと思うし、別に特別な事はない。人並みに彼氏を作って、人並みに親とも喧嘩して、ごくごく一般的に育ってきた。


「いいね、そういうの」


なんの気なしに聞こえた言葉。なのに何故だろう、いつもと変わらない様子なのに妙に寂しげに聞こえた。


「俺は親とそういうのしてこなかったからね」

「……」


何も答えず黙っていると、霜月さんは笑った。


「聞き返さないんだ。何があっんだって」

「いや…出会って数回でするには正直重いなって」

「はは!俺、白雪ちゃんのそういうところ大好き」

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