あばかれ、奪われる〜セフレから始まる歪愛〜


頭がくらくらする。声が、出せない。


「理性で必死に押し留めてる君も可愛いけど…俺はね、本能のままに乱れる白雪ちゃんが見たい」


耳の縁を舌でなぞられ、彼の息使いが脳内を甘く痺れさせる。


「白雪ちゃんさ…俺のこと、好きでしょ」

「…っ」


自覚はあった。
それに気づかないほど恋愛初心者じゃない。
見つめられるだけで胸を打つ鼓動も、名前を呼ばれるだけで浮き足立つような喜びも、これを恋と呼ぶ以外の名前なんて知らない。

けれどそれを悟らせてしまえば、この人のペースにのまれてしまうと隠してた。

…隠し通すはず、だったのに。

再び重なったキスで、彼がタバコに行っていたのは本当なんだと知る。瞬間、理性の糸がぷつりと切れた。

——ああ、もういいや

今日くらい。今日一日くらい、流されてもいいや。
本気にならなければ傷つくこともない。

こんなのただの遊び。よくあるワンナイトラブだ。
そうなればもう罪悪感なんてものはなく、私は拒絶する事なく彼を受け入れた。

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