あばかれ、奪われる〜セフレから始まる歪愛〜
「…やら」
「言うと思った」
漣は笑うと、胸元へ顔を落とした。
「じゃあ、今日の思い出にキスマークつけていい?ここと、あと首筋」
「!」
そんなの駄目に決まってる。血の気が一気に引き、咄嗟に漣の肩を押すも当たり前のようにびくともしない。
「1ヶ月やそこらじゃ消えないくらいすっごい濃いやつ。もう会えないんだったら、別にいいよね?」
いいわけあるか。
既に外せない撮影が幾つか入っていて、そんなところに鬱血痕だらけの体で現れるなんてプロ意識に欠けるような事をすれば今後の芸能生活に関わる。そもそも明日一緒に撮影に来ているメンバーに見られでもしたら一体どう説明するんだ。
パニックになった頭でどうにか逃げる手段を考え少し手荒いが指を噛もうとした。しかしまたも先手を打たれる。
「会ってくれるなら、指噛んで」
「……」
最低。悔しさのあまり睨めば返される微笑み。
どうしようも無いので指を軽く噛めば、囚われていた舌が解放された。