あばかれ、奪われる〜セフレから始まる歪愛〜
漣は私の舌を弄っていた指をぺろりと舐め、乗りかかる。
「言質取ったからね」
至極機嫌良さそうに胸元から移動した漣は私の脚を左右に開き、身体を落としてキスをする。
啄むようなリップ音の下ではベルトを外す金属音が聞こえてきた。
「…なんで、」
「んー?」
ピリ、と避妊具の袋を口で破る漣に静かに問いかける。
「なんでそんなに私と会いたいの」
セックスがしたいだけなら他をあたってよ。私が漣の事が好きだって知ってるんでしょ。ぬかるみにはまって、執着されたら困るのはそっちだって同じじゃない。
そう聞きたいのに、あてがわれた熱いものに、ゆっくりと中へと進む動きに、全ての思考を削ぎ落とされた。
「んッ、ふ、ぁ…っ」
内壁を押し広げられる異物感。なのに声は勝手に鼻についたような甘い声が漏れ、密着する肌が熱くて気持ちいい。
一応は優しくしてというお願いを守ってくれているのか、緩やかな動きは奥へと届くと一度止まった。