道具屋の看板娘、冒険者名は『死神』です。アイテム過剰購入冒険者にムカつきますが、ギルマスにはイヤな奴だと思われたくありません

２章 死ねばいいのに

ラヴィーネは閉店にした後、ギルドに納める手数料と道具屋の利益を計算し、帳簿につけ、金庫に納め、倉庫に向かった。

数名の従業員たちとアイテムの整理をし、在庫を確認し、亜人やドワーフたちから、夕方に持ちこまれるアイテムの大まかな量を把握した上で、仕入れの手配を済ませた。

従業員たちにお昼のお弁当を用意した後、「明日もお願いします」と帰した。

それから、夕方のアイテム持ちこみまでの時間、薬草畑を視察し、亜人やドワーフたちのアイテム生成を手伝った。

ラヴィーネには数ヶ月前から気がかりなことがあった。

ＨＰ回復ポーションを作っている亜人の村の村長が、森で毒矢に射たれ臥せっていた。

治療薬で何とか命に別状はないものの、道具屋で扱っている毒ではなく、完全に毒消しができず、一進一退を繰り返していた。

ギルドにも報告し、毒矢の出所を調べているが、一向に掴めていない。