道具屋の看板娘、冒険者名は『死神』です。アイテム過剰購入冒険者にムカつきますが、ギルマスにはイヤな奴だと思われたくありません
ラヴィーネはギルドマスターの憂いを帯びた顔を見ていると、このままずっと話を聞いていたくなった。
「引き止めてすみません。お疲れでしょうから、今日は」
「疲れていませんわ」
「ラヴィーネさん!?」
「そんな辛そうな顔で……聞いてしまったら、気になって帰れなくなりますわ。わたくしだって僅かですが、『ディスティナータ』の悲劇は知っていますのよ。聞きづてですけど」
「もう、あんな思いはしたくない。そう思って引退したんです。なのに、伝説の勇者パーティとして像まで建って、思い出したくない過去を思い出させる」
「責めていらっしゃいますの? ご自分を。イレギュラーだらけの討伐だった、避けられない事態だったと聞きましたわ」
「それでも、自分の弱さで仲間を失った。変えられない事実です」
ラヴィーネは項垂れて、打ちひしがれ自責の念にかられたギルマスを正視できなかった。
「引き止めてすみません。お疲れでしょうから、今日は」
「疲れていませんわ」
「ラヴィーネさん!?」
「そんな辛そうな顔で……聞いてしまったら、気になって帰れなくなりますわ。わたくしだって僅かですが、『ディスティナータ』の悲劇は知っていますのよ。聞きづてですけど」
「もう、あんな思いはしたくない。そう思って引退したんです。なのに、伝説の勇者パーティとして像まで建って、思い出したくない過去を思い出させる」
「責めていらっしゃいますの? ご自分を。イレギュラーだらけの討伐だった、避けられない事態だったと聞きましたわ」
「それでも、自分の弱さで仲間を失った。変えられない事実です」
ラヴィーネは項垂れて、打ちひしがれ自責の念にかられたギルマスを正視できなかった。