この恋、温め直しますか? ~鉄仮面ドクターの愛は不器用で重い~
 いじられてるのは胸元なのに腰にビクッとした刺激が走る。

 下腹部がキュッと締まって切なく疼く。

「痛くないか?」
「は、い」

 もてあそばれる先端はぷっくりと熟れていき、そこだけに神経が集中しているかのような敏感さで彼からもたらされる甘い刺激を拾う。

 セックスは気持ちのよいもの。知識としては把握していたけれど、今初めて体感をともなってそれを知る。

「あっ、ん。気持ち……いい」

 高史郎はゴクリと喉仏を上下させ、その瞳で燃える情熱の炎はまた少し大きくなった。

「まずいな。そろそろ耐えられなくなってきた」

「大丈夫。平気です」

 もう遠慮はしなくていい。そう伝えたくて環は彼の頭をその胸に強くかき抱いた。

「痛くないか?」

 気遣う声音で彼が聞く。

「す、少しだけ。ごめんなさい、私が経験不足なせいで余計な手間をかけさせてしまって」
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