この恋、温め直しますか? ~鉄仮面ドクターの愛は不器用で重い~
 知らぬ間に彼の周りに女の子が集まっている。

 あきらかに環とは異なるタイプの子たちだ。緩い巻き髪、ツヤツヤの唇、リボンやファーのついたかわいい洋服。

 世間が想像する女子大生そのものといった雰囲気の、キラキラしたオーラがまぶしい。

 高史郎はたしかに美形だけど、無口で無愛想だからサークルの女の子たちには敬遠されているのかと思っていたが……チャンスがあればと考えていた子は想像以上に多いのかもしれない。

(堅物そうな要くんだって美人に言い寄られるのは悪い気しないよね)

 環の胸にモヤモヤしたものが広がっていく。

 この不快な胸の重さはきっと嫉妬と呼ばれるものだろう。

 自覚してしまった恥ずかしさに身もだえている間に、一次会はお開きとなった。

 まだ夜の八時。

 みんな当然のように二次会に行く流れになっているけれど環は迷っていた。

 式典と一次会に参加したことで義理は果たしたといえるだろうし、このあとはパスしてもいいだろうか?
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