この恋、温め直しますか? ~鉄仮面ドクターの愛は不器用で重い~
その問いかけに彼は目を見開いた。
自分でも理由がわかっていないのかもしれない。
いやに真面目な顔つきで考えて……ゆっくりと言葉を選んで答えをくれた。
「よくわからないが、俺が嫌だった。それだけだ」
甘やかに響いたその声が環の全身を熱くする。
胸の一番奥、鍵のかかっていた扉がふいに開いて温かなものがあふれ出す。
大通りの喧騒が遠くに聞こえて、世界が自分と彼のふたりだけになる。
(あぁ、好きだな。私、要くんに恋をしている)
自分の変調にどんな名前がつくのか、ようやく自覚できた。
あふれ出した感情は驚くほどに色鮮やかなのに、言い表すことのできる言葉が見つからない。
「……ありがとう」
結局、環の唇が紡いだのはそのひと言だけ。
「どういたしまして」
冬のキリリとした夜風が彼の長めの前髪を揺らしその下にある瞳がのぞく。
(――あ)
とびきり優しい弧を描く目元、初めて見る彼の笑顔らしい笑顔。ひと足早くクリスマスプレゼントをもらったような気分になった。
「要くん、二次会は行かないの?」
「部室を利用させてもらっているぶんの義理は式典と一次会への出席で果たした」
自分でも理由がわかっていないのかもしれない。
いやに真面目な顔つきで考えて……ゆっくりと言葉を選んで答えをくれた。
「よくわからないが、俺が嫌だった。それだけだ」
甘やかに響いたその声が環の全身を熱くする。
胸の一番奥、鍵のかかっていた扉がふいに開いて温かなものがあふれ出す。
大通りの喧騒が遠くに聞こえて、世界が自分と彼のふたりだけになる。
(あぁ、好きだな。私、要くんに恋をしている)
自分の変調にどんな名前がつくのか、ようやく自覚できた。
あふれ出した感情は驚くほどに色鮮やかなのに、言い表すことのできる言葉が見つからない。
「……ありがとう」
結局、環の唇が紡いだのはそのひと言だけ。
「どういたしまして」
冬のキリリとした夜風が彼の長めの前髪を揺らしその下にある瞳がのぞく。
(――あ)
とびきり優しい弧を描く目元、初めて見る彼の笑顔らしい笑顔。ひと足早くクリスマスプレゼントをもらったような気分になった。
「要くん、二次会は行かないの?」
「部室を利用させてもらっているぶんの義理は式典と一次会への出席で果たした」