この恋、温め直しますか? ~鉄仮面ドクターの愛は不器用で重い~
 振り返ると同じサークルの仲間がそこにいた。

 派手な雰囲気の男子メンバーがふたり。

 先日の飲み会でひと悶着あった彼ではなかったことに環は安堵したけれど、ふたりの含みのある眼差しとにやけた口元が気にかかる。

「おつかれ~」

 近づいてきた彼らがベンチに座る環の前に回り込む。

 なんだか嫌な感じだなと思ったが、顔には出さず「おつかれさまです」とだけ返事をする。

「聞いたよ~」

 なんのことだ?と顔をあげた環の視界に、彼らの下品な笑みが飛び込んでくる。

「〝不感症〟なんだって? 治すの手伝ってあげようか?」

「お前、本気かよ~。俺は絶対無理。不感症の女なんて外れもいいとこじゃん」

 ケラケラという不愉快な笑い声が耳にまとわりつく。少しの間を置いて、自分が嘲笑されているのだと気がついた環はカッと頬を赤くする。

(な、に? 不感症って……私のこと?)

 怒りと羞恥が胸中で渦を巻く。

「もう~、そういうのやめなよ! 速水さんは清純派なんだからかわいそうじゃん」
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