この恋、温め直しますか? ~鉄仮面ドクターの愛は不器用で重い~
「さっきの話って……もしかして要くんが?」
動揺のあまり、心の声が思わず言葉になってしまった。
慌てて口をつぐんだけれど優実にはばっちり聞こえていたようだ。
彼女は上向きカールの長い睫毛に縁どられた目をパチパチと瞬いてから、そのかわいい顔に哀れみの色をのせた。
「う~ん、〝要くん〟はあんな言い方はしてなかったけどね。ほら、速水さんは真面目だから……つまんないって感じ?」
それを聞いた瞬間、世界が真っ黒に染まった。
優実は高史郎をフォローしたつもりなのかもしれないが、環にとってその言葉は疑惑を決定的にしただけのこと。
どんな言い方だろうと自分のことをおもしろおかしく言いふらされたのだとしたらたまらない。
(不感症……本当に要くんがそんなことを?)
たしかにあの夜の自分は石像のように固まってしまい、女性らしい反応などひとつもできなかった。でも、だからといって……。
動揺で頭のなかがめちゃくちゃになる。
「ごめんなさい。私、もう行くね」
わななく唇でどうにかそれだけ発して、環は逃げるように中庭を走り抜ける。
「バイバ~イ」
動揺のあまり、心の声が思わず言葉になってしまった。
慌てて口をつぐんだけれど優実にはばっちり聞こえていたようだ。
彼女は上向きカールの長い睫毛に縁どられた目をパチパチと瞬いてから、そのかわいい顔に哀れみの色をのせた。
「う~ん、〝要くん〟はあんな言い方はしてなかったけどね。ほら、速水さんは真面目だから……つまんないって感じ?」
それを聞いた瞬間、世界が真っ黒に染まった。
優実は高史郎をフォローしたつもりなのかもしれないが、環にとってその言葉は疑惑を決定的にしただけのこと。
どんな言い方だろうと自分のことをおもしろおかしく言いふらされたのだとしたらたまらない。
(不感症……本当に要くんがそんなことを?)
たしかにあの夜の自分は石像のように固まってしまい、女性らしい反応などひとつもできなかった。でも、だからといって……。
動揺で頭のなかがめちゃくちゃになる。
「ごめんなさい。私、もう行くね」
わななく唇でどうにかそれだけ発して、環は逃げるように中庭を走り抜ける。
「バイバ~イ」