君の心に触れる時


数日後、春香の状態が少しずつ回復してきた。体力が戻り、普段通りに話すことができるようになったが、依然として心の中には葛藤が残っていた。そんな中、蓮は焦らずに彼女に寄り添い続けた。

「春香、今日は少しだけ外に出ようか?」

蓮がそう言うと、春香は少し驚いた表情を見せ、そして緊張した顔をした。

「私、外に出ても大丈夫かな?」

「大丈夫だよ。少しだけ、気分転換に出てみよう。」

その言葉に春香は少し考えた後、頷いた。

「うん、少しだけ…」

蓮が優しく手を差し伸べると、春香はその手を握った。二人が病室を出ると、日差しが暖かく感じられた。春香は外の空気を吸い込み、少しだけリラックスした表情を見せる。

「ありがとう、蓮…」

その言葉には、以前よりも少しだけ素直な気持ちが込められていた。
< 21 / 66 >

この作品をシェア

pagetop