君の心に触れる時


春香はゆっくりと首を振った。

「蓮のせいじゃないよ…。私が勝手に思い込んでただけ。蓮がいるだけで十分だったのに、それをちゃんと伝えられなかったのは私の方。」

蓮は彼女の言葉を聞きながら、再び彼女を強く抱きしめた。

「これからは、もっとお前の声を聞く。だから、もうこんなことしないでくれ。俺を置いていかないでくれ。」

春香は蓮の肩に顔を埋め、涙を流しながら静かに頷いた。

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