イッケンヤ
いざ、目的地についてみると
なんて事ない住宅街が目立っていた。

ただ、近寄るとあやしげな竹やぶがあった。

「ここじゃね?ナビには出てねぇけど。」と
和真が言うと裕也が、「ここだな!」と車を停めた。

いよいよ竹やぶに足を踏み込むと
ジメジメして、足元は泥のようだった。

でもその家はすぐ見つかった。

竹やぶに囲まれた一軒家…というか
一軒しかなかったから。

一家心中が起きた家というのは本当らしく
警察もそのままにしているのも本当だった。

家の横に首吊りの紐が4本そのままだったカラ。
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