鉄仮面の自衛官ドクターは男嫌いの契約妻にだけ激甘になる【自衛官シリーズ】
 優先さんが眩しげに目を細めて周囲を見回した。

「写真はもっと違う感じでした?」

「ああ。こんなに人の姿はなかった」

 彼が言うほど人の数が多いわけではないけれど、言いたいことはわかる。

 インターネット上で見る写真は景観を映したものばかりで、公園の賑わいまで感じられるものではなかったのだろう。

「素敵な場所ですね。なんだかほっとします」

「どこへ行くか悩んだ甲斐があったな。気に入ってもらえて安心した」

 心なしか悠生さんのまとう雰囲気もやわらかい。

 たしかに表情はいつも通り生真面目で、これといった感情が読み取れるものではないが、今の彼なら小児科にいても問題なさそうだ。

< 106 / 337 >

この作品をシェア

pagetop