鉄仮面の自衛官ドクターは男嫌いの契約妻にだけ激甘になる【自衛官シリーズ】
「いいえ、たまたま通りかかっただけです」
「なるほど。差し支えなければ、お名前と連絡先を伺わせてください」
メモを用意した救急隊員を見ながら、隣の男性を窺う。私の視線を受けて促されていると感じたのか、彼は先ほどと同じく聞き取りやすい声で言った。
「羽白悠生。陸上自衛隊にて医官を務めています」
え、と思わず隣に立つ男性に視線を戻してしまった。住所を伝えていた男性――羽白さんが私を見て訝しげに眉根を寄せる。
「なにか?」
「あ……いえ」
まじまじと見すぎてしまったことに頭を下げつつ、私も救急隊員に自分の名前を告げる。
「月城律です。月は空の月に、城はお城の城で……」
「なるほど。差し支えなければ、お名前と連絡先を伺わせてください」
メモを用意した救急隊員を見ながら、隣の男性を窺う。私の視線を受けて促されていると感じたのか、彼は先ほどと同じく聞き取りやすい声で言った。
「羽白悠生。陸上自衛隊にて医官を務めています」
え、と思わず隣に立つ男性に視線を戻してしまった。住所を伝えていた男性――羽白さんが私を見て訝しげに眉根を寄せる。
「なにか?」
「あ……いえ」
まじまじと見すぎてしまったことに頭を下げつつ、私も救急隊員に自分の名前を告げる。
「月城律です。月は空の月に、城はお城の城で……」