鉄仮面の自衛官ドクターは男嫌いの契約妻にだけ激甘になる【自衛官シリーズ】
ひと月が経過しても進展が見られなかったため、今度は私から悠生さんを買い物に誘った。
だけど外へ出る直前、自室からスマホを片手に持って現れた悠生さんは、やけに苦々しい表情をしていた。
「悪い、実家のほうでなにかあったらしい。弟からすぐに来るよう連絡があった」
「わかりました。困ったことが起きていなければいいんですが……」
「……ありがとう。失礼な真似をした相手だというのに」
「顔合わせのことは気にしないでください。ご両親の考え方も理解できますから」
悠生さんの努力を否定する発言は許せないが、私に対しての言葉はもっともだと今でも思っている。
だけど外へ出る直前、自室からスマホを片手に持って現れた悠生さんは、やけに苦々しい表情をしていた。
「悪い、実家のほうでなにかあったらしい。弟からすぐに来るよう連絡があった」
「わかりました。困ったことが起きていなければいいんですが……」
「……ありがとう。失礼な真似をした相手だというのに」
「顔合わせのことは気にしないでください。ご両親の考え方も理解できますから」
悠生さんの努力を否定する発言は許せないが、私に対しての言葉はもっともだと今でも思っている。