鉄仮面の自衛官ドクターは男嫌いの契約妻にだけ激甘になる【自衛官シリーズ】
「なにかと言われても……本当になにもありません」

 心臓が嫌な音を立てて鳴っていた。彼は私のなにを見てそう判断したのだろうか。

「心配してくれてありがとうございます。だけど、大丈夫です」

「……明日からしばらく、訓練に付き合う時間を取れないかもしれない。君さえ乗り気なら、今日やらないか?」

 急に話を変えてきたことに戸惑うも、内容のほうに意識が向いた。

「忙しくなりそうなんですね」

「ああ」

 彼の仕事について、詳しくは知らない。身内であっても詳細を伝えられない職だとわかってはいたから、特に気にしてはいなかった。

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