鉄仮面の自衛官ドクターは男嫌いの契約妻にだけ激甘になる【自衛官シリーズ】
「ここまでにしよう。……無理に訓練を提案すべきじゃなかった。俺に提案されて断りきれなかったんだろう? 本当に申し訳ないことをした」

 誤解されている。私が涙をこぼしてしまったのは、彼を拒む気持ちからじゃない。むしろ彼を受け入れたくてたまらないから、切なくなったのだ。

 ソファを立ち上がろうとする悠生さんの服の裾を思わず掴む。

「ま、待ってください。もっと……」

 声が震える。彼の顔を見られそうにない。

「もっと触ってほしいです……」

 悠生さんの目が驚きを示して丸くなった。彼らしくない戸惑いが浮かんだ直後、先ほどよりも強い力で手を包み込まれる。

「抱きしめてもいいか」

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