鉄仮面の自衛官ドクターは男嫌いの契約妻にだけ激甘になる【自衛官シリーズ】
 私なんて抱き枕にしても気持ちいいはずがないのに、目を閉じた悠生さんは満足そうな顔をしていた。

 この状況に落ち着かないのは私だけで、悠生さんは本当に安心しているようだ。

 どうしてという気持ちと一緒に、別の気持ちが芽生える。

 私ばかりが意識するなんて、ずるい。

 悠生さんにも同じくらいどきどきしてほしい――。

 そう思って無意識に顔を寄せた時だった。

「……一緒に寝ようか」

 低い声が妙にはっきり言い、驚いてびくりと肩が跳ねた。

 絶対に寝ぼけているとわかっていても、甘い誘いは心臓に悪い。

 ……私は今、なにをしようとした?

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