鉄仮面の自衛官ドクターは男嫌いの契約妻にだけ激甘になる【自衛官シリーズ】
 難しいことは全部投げ出して、好きな人のぬくもりだけ感じていたかった。



◇ ◇ ◇



 朝日がカーテン越しに差し込み、やわらかな光が部屋を包み込む。その光を受けてまぶたを開いた俺は、目の前に見慣れた顔を見つけて思考停止した。

 どうして、律が俺のベッドで眠っているんだ。

 胸に顔を埋めて眠る律の表情は穏やかで、なんの不安も心配もないように見える。

 男性恐怖症を抱えていた彼女が、俺の腕の中で眠っているのは驚くべきことだ。

 かつては触れられることさえ難しかったのを思うと、大きな進歩である。

 だが、この状況を果たして心から喜んでいいものか。

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