鉄仮面の自衛官ドクターは男嫌いの契約妻にだけ激甘になる【自衛官シリーズ】
 説明は足りないけれど、言いたいことは理解できた。

「わかりました。なにか食べる時間はありますか? 昨日、おにぎりを作ったんです。もし移動する間にでも食べられそうなら……」

「ありがたい。頼む」

 それから悠生さんは五分と経たずに外出の準備を整えた。

 アルミホイルにくるんだおにぎりをふたつ渡し、玄関まで彼を見送る。

「帰ったら話の続きをしよう」

「はい。……無事に帰ってきてください」

 悠生さんは微かに目を見開くと、一瞬視線をさまよわせた後、私を抱きしめた。

「必ず帰ってくる。……待っていてくれ」

 驚いた私をその場に残し、悠生さんは外へ出ていった。



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