鉄仮面の自衛官ドクターは男嫌いの契約妻にだけ激甘になる【自衛官シリーズ】
 あちこちで叫び声や指示が飛び交い、その場で作業にあたるスタッフたちは一丸となって対応にあたった。

 この場にボランティアとして来たことは、間違いなく私にとって大きな決断だった。でもこの選択を後悔する日はきっと来ない。

 現場ではなにもかもが急を要している。

 目の前の命を救うため、すぐに行動を開始した。

【もう大丈夫ですよ。傷の消毒をしましょうね】

 泣きじゃくる子どもの前に屈み、優しく英語で話しかける。

 英語での会話なんてしばらくしていなかったけれど、過去の知識と経験が私を支えてくれた。

 処置を施しながら、思いがけず会えた悠生さんを想う。

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