鉄仮面の自衛官ドクターは男嫌いの契約妻にだけ激甘になる【自衛官シリーズ】
「私、帰ってきたら離婚の話をするんだと思っていたんです。大事な話をしたいと言っていたので」

「今後の話をしたかったんだ。君を好きだと気づいたから。……告白するなら、トラウマの克服は必須だろう? だから今後は、もっと訓練に力を入れていこうと言いたくて」

 悠生さんが私の荷物を代わりに持ってくれる。

 結構な重さだというのに、たくましい腕はものともせずに持ち上げた。

「ひとまず疲れただろう。帰ろう、俺たちの家に」



 我が家と思えるようになった家に帰ってくると、まずなによりも先にお風呂に向かった。

 気をつけていたつもりではいるが、どうしても衛生関係は日本と外国で事情が違う。

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