鉄仮面の自衛官ドクターは男嫌いの契約妻にだけ激甘になる【自衛官シリーズ】
 羽白さんとの距離は人間ふたり分。夫婦にしてはだいぶ遠い距離だけど、このくらい間があると安心する。

 彼は無理にその距離を詰めようとしてこなかった。

 今日までずっと、男性に慣れるならと自分から私に提案することもなく、ただの同居人として接してくれている。

 だからきっとすぐに緊張も解けて、彼との生活に馴染めたのだろう。

「いただきます」

 偶然、ふたり同時に手を合わせて言った。お互いに顔を見合わせて少し笑い、フォークとナイフを使ってフレンチトーストを口に運ぶ。

「ハチミツかメープルシロップがあったらよかったのに。もっとおいしいですよ」

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