鉄仮面の自衛官ドクターは男嫌いの契約妻にだけ激甘になる【自衛官シリーズ】
 意外に大丈夫なのかもしれないと期待し、そっと手のひらを重ねてみる。だけど彼の体温を手のひらいっぱいに感じた瞬間、背筋がぞわりとして身体ごと引いてしまった。

「あ……」

「平気か? 顔色が悪い」

「ちょ……調子に乗りました……」

 心臓が嫌な意味でどきどきしていた。

 全力疾走した後のように鼓動が速くて、呼吸が浅くなる。うまく息を吸えずにいると、羽白さんがすぐに水を持ってきてくれた。

「ここに置いておく。ゆっくり深呼吸をするんだ」

「は、い」

 は、は、と短い呼吸を繰り返しながら、用意されたグラスを両手で持つ。かたかたと手が震えているのが情けない。

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