鉄仮面の自衛官ドクターは男嫌いの契約妻にだけ激甘になる【自衛官シリーズ】
 悠生さんの父も無言で私たちを見ているけれど、その表情は硬く、まるで私の存在を受け入れたくないかのように見えた。

 好意的とは言いがたいふたりの冷たい視線に、思わず背筋が伸びる。ただでさえ高まっていた緊張がますます増すのを感じ、ゆっくり深呼吸をした。

「月城律です。お邪魔いたします」

 彼の両親の前で羽白の苗字を名乗るのはおかしいだろうと考え、旧姓で挨拶をした。

 絞り出した声は緊張のせいか震えていて、隣に悠生さんがいるとわかっていても不安が消えてくれない。

「ふたりとも、彼女は――」

「悠生の妻になるという意味を、本当に理解していますか?」

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