きみの本気は分かりづらい
――……



翌日のお昼休み


上級生で賑わう階に
勇気を出して足を踏み入れる


ちらほらと
自分と同じ1年生の姿もあることに
ほっとしつつ、私は目的の教室へ向かった



……ここだ


前に聞いていたクラスを見つけて


そっと教室の入口から、中を覗き込めば
探していた相手は、すぐに見つかった


窓際の方の席で
何人かの男女に囲まれて

お昼ごはんを食べながら
談笑してるゆう兄の姿


廊下も教室内も、賑わっているから
何を話しているのかは分からないけど、楽しそう


作った笑顔じゃない事に
普通に周りの人と接して
コミュニケーションを取っている事に
少し、安心しつつも



…。



その光景に、また、昔の記憶が重なって



「…」



気持ちが沈む
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