憧れの上司は実は猫かぶり!?~ウブな部下は俺様御曹司に溺愛される~
兄が私の彼氏だと誤解している、宇佐神課長も一緒なのだ。
いや、別に課長が本当に私の彼氏だったとして、兄にあわせるのが嫌だとかはない。
ただこのあいだ、私に彼氏ができたとショックを受けていた兄の反応が意外すぎて、どうしていいのか戸惑うというか。
兄はもしかして、シスコンだったんだろうか。
だから、今まで彼女ができなかったとか?
だとしたらさらに、どうしていいのか困る。

「ちゃんと俺が話をしてやるから心配するな」

「それが。
心配なんですよ」

また私の口から憂鬱なため息が落ちていき、宇佐神課長は笑っている。
しかしその課長だってお兄さんに会うのだしとスーツ姿だ。

……もしかして少し、緊張しているのかな。

運転している彼を盗み見る。
普段どおりに俺様で私をからかっている彼だが、なんとなくそんな気がした。

私の悩みをよそに、待ち合わせのレストランに着いた。
彼氏問題はまだしも、ストーカー被害の話などセンシティブな話もあるので個室にしてくれた、兄と宇佐神課長の配慮は大変ありがたい。

「ごめん、お兄ちゃん。
待たせて」

待ち合わせ時間五分前だけれど、兄はすでに着いていた。

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