憧れの上司は実は猫かぶり!?~ウブな部下は俺様御曹司に溺愛される~
「お隣さんなの。
偶然、前からあのマンションに住んでたみたいで」

「そうなんです、隣に住んでるんです」

それを聞いてさらに兄の顔がさらに苦々しげになった。

一応の紹介も終わったところで料理が出てきはじめ、食事をしながら話をする。

「とりあえず、宇佐神課長の話はおいておいて」

「ま、まあ、そうだな。
まずはストーカーの話だ」

兄も本題はそれだとわかっているらしく、宇佐神課長を睨みながらも話をする姿勢を作ってくれた。
睨まれている本人は、涼しい顔をしているが。

警察と笹西さんから聞いた話を兄にする。
兄もあらかたは警察から聞いており、補足で済んだ。

「結局、ソイツがナナにちょっかいを出したせいで、ストーカー男に逆上されてナナを危険にさらした、と」

憎々しげに兄が宇佐神課長を睨む。
課長を擁護したいが、事実はそうなだけになにも言えない。

「このたびは大変申し訳ありませんでした!」

大声とともに隣に座る宇佐神課長の姿が消え、あたりを探していた。
ようやく見つかった先で、彼は床に座って兄に向かって土下座していた。

「えっ、そんな!
頭を上げてください!」

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