憧れの上司は実は猫かぶり!?~ウブな部下は俺様御曹司に溺愛される~
夜になり、龍志が帰ってきた。
今日は残業がないらしく、帰りが早い。
まさか、私のために残業ブッチして無理して帰ってきた……とかはないよね?

「ただいま」

帰って来るなり彼は、私の額に口づけを落とした。

「帰ってきたら部屋で七星が待ってるなんてサイコーだなー」

なんだか鼻歌すら出そうな雰囲気で、彼は買ってきたものを冷蔵庫にしまっている。

「なあ。
いっそ、隣の部屋引き払って、こっちで一緒に暮らさないか」

「えっ、あっ、それはちょっと……」

曖昧に断りつつ、理由を探す。
けれどなにも見つからなかった。
最近はほとんど、龍志の部屋で過ごしている。
平日は自分の部屋に帰って寝るが、休日前はお泊まりだし。
しかも平日にひとりで寝るのがなんか物足りなくて、抱き枕を買ったくらいだ。
龍志と半同棲しているようなものだし、提案に乗ってもなにも問題がないのではとか思う。
――が。

「ひとりになりたいときとかありますし」

「あー、そうだな」

納得してくれたのかとほっとしたものの。

「だったら、広い部屋に引っ越すか。
2L……いや、3?
4は必要か?」

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