憧れの上司は実は猫かぶり!?~ウブな部下は俺様御曹司に溺愛される~
検査の結果、特になにも出ず、ただの風邪だろうとなった。
昨日、夕食後に少し寒そうにしていた気がする。
あのとき、気をつけてやっていれば。

自分の部屋のベッドに彼女を寝かせる。

「わるいな」

聞こえていないとわかっていながら詫びつつ、俺のパジャマに着替えさせた。
薬を飲ませて氷枕をセットし、ひと息ついたところで会社に連絡を入れる。

「ただの風邪みたいです。
私はこのまま看病するので、小山田部長には適当に言っておいてください」

『わかりました』

電話に出た部下は物わかりがよくて助かった。

『ところで、この案件は……』

「それは……」

いくつか尋ねられ、指示を出す。

『あの。
なんで宇佐神課長が井上さんの看病するかだけ、聞いてもいいですか?』

彼は興味津々と言った感じだが、俺が彼の立場でもやはりそうだろう。

「あー、……付き合っているんですよ」

『ああ、そーゆー』

彼は納得していて、きっと瞬く間に部内どころか会社中に俺たちが付き合っていると話が広まるだろう。
許せ、七星。
これでもう、俺の彼女じゃないとか言えなくなるな。
まあ、狙ってバラしたんだけれど。

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