憧れの上司は実は猫かぶり!?~ウブな部下は俺様御曹司に溺愛される~
情報を処理しきれなくてフリーズしている私を見て龍志は呆れ気味だ。

「まー、そういう鈍いところが七星のいいところでもあるしな」

諦めたように彼はため息を落としたが、彼の言いたいことを少しも理解できない私のどこがいいのか、私にはさっぱりわからなかった。



「井ノ上さーん!」

私の姿が見え、COCOKAさんは椅子から立ち上がって手を振ってきた。

「すみません、お忙しいのに」

申し訳そうにいいながら彼女が私の背後に龍志の姿を探す。
もちろん、今日も龍志は居留守だ。

「いえ、かまいませんよ」

ほんと、忙しいんだから勘弁してほしい。
という気持ちはにっこりと微笑んだ顔の下に隠して彼女の前に座る。

「あ、これ。
今ハマってるお店のチーズケーキなんです。
う、宇佐神課長、お好きかな、って」

遠慮がちにCOCOKAさんが紙袋を指し出してくるが、担当の私にではなく龍志に差し入れとは?
まあね、龍志は私の上司だから、決定権は彼が握っている。
だからゴマをすっておこうというのなら理解はするが、彼女のこれは違うと断言できる。

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