憧れの上司は実は猫かぶり!?~ウブな部下は俺様御曹司に溺愛される~
別にこれは接待で、龍志だって誘われれば断れなかったに違いない。
けれどあんなに居留守を使ってまで彼女を避けていた彼が、COCOKAさんとの食事に応じたのが嫌だった。

画面を閉じてスタンドに置いた途端、携帯の画面にメッセージが届いたと通知が表示される。

「……はぁーっ」

無視しようとしたがそういうわけにもいかず、嫌々携帯を手に取った。

【今、そんな切羽詰まった仕事はないだろ。
一時間くらいなら待つし、来い】

「来いって命令ですか」

聞こえないとわかっていながら携帯に向かって文句を言う。
断る理由を考えているうちに、新しいメッセージが上がってきた。

【だいたい、七星が担当だろ。
なのに上司の俺ひとりで接待とかおかしいだろ】

「うっ」

もっともな意見に喉が詰まる。
接待ならば担当の私がメインで上司の龍志はサブだ。
わかっているだけにこれ以上、ごねられなくなった。

【わかりました。
待ち合わせの時間と場所を教えてください】

彼から送られてきたリンクからお店の場所を確認して今度こそ画面を閉じて携帯を置く。
行きたくないが、行くしかないんだろうな……。

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