憧れの上司は実は猫かぶり!?~ウブな部下は俺様御曹司に溺愛される~
「私らしいって、宇佐神課長は私がどんな人間だと思ってるんですか」

まさかそんな問いが返ってくるとは想定していなかったのか、龍志は少し面食らっているように見えた。

「どんなって……。
仕事にはプライベートは持ち込まない、完璧にこなしてみせる人間だと思っているが」

「……ですよね」

彼の評価に失望している自分がいる。
大多数の人が抱いている、私に対する評価と同じだ。
龍志はそんなうわべじゃなく、本当の私を理解してくれていると思っていた。
だいたい、なんでそんな期待なんてしていたんだろう。
彼だってただの他人に過ぎないのに。

「もう、いいです」

完全にふて腐れ、流れていく窓の外へと顔を向ける。
しかし。

「待てよ」

龍志の手が強引に、自分のほうへと顔を向けさせた。

「今のは上司としての評価だろ」

レンズの向こうから彼が真剣な目で私を見つめる。
だったら、なんだというのだろう。
それがすべてではないのか。

「俺は七星が、会社では涼しい顔して仕事をしているくせに実は打たれ弱くて、すぐ感情が顔に出てくるくる表情が変わるって知ってる」

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