憧れの上司は実は猫かぶり!?~ウブな部下は俺様御曹司に溺愛される~
私の顎を掴んだまま、龍志は視線を逸らさない。

「人に頼るのが苦手なのも知ってるし、そんな七星を支えてやりたいと思ってる」

その〝支えてやりたい〟は上司として?
それとも個人として?
私には判断がつかない。

「でも、あんな人に嫌みを言うような人間じゃないと思っていたから、戸惑っている」

それで私を嫌いになったとでも言いたいんだろうか。
だったら、私はどうしたらいい?
上司としても個人としても彼に失望されれば、私に価値なんてない。
いや、どうして彼に失望されるのをこんなに恐れているのだろう。
あんな態度を取れば上司として失望されるのは当たり前だし、人としても最低だと自分でも思う。
そもそも彼に、私のなにを理解してほしいと願っているのだろう。
自分でも支離滅裂な私自身の気持ちがわからない。

「……なあ」

言葉を切った龍志の手の親指が、躊躇うように私の頬を撫でる。

「もしかしてヤキモチ……妬いているのか」

それを聞いてカッと頬が熱くなった。

「妬いてないです!
自惚れるのもいい加減にしてください!」

無理矢理、彼の手を自分の手で払いのける。
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