憧れの上司は実は猫かぶり!?~ウブな部下は俺様御曹司に溺愛される~
第十章 憧れの上司が彼氏になりました
新作発表会が終わってすぐの週末、龍志とひさしぶりに買い出しへ行った。

「忙しくなるのを見越して多めには買い込んでいたが、さすがにもう冷蔵庫が空だからな」

カートを押しながらいろいろ選んでいる彼について歩く。
前回の買い出しのときは大量に買った食材が龍志のうちの冷蔵庫には入りきらず、うちの冷蔵庫も占領していた。
まあね、いつもの倍以上でしかも二人分となれば、ひとり暮らし用にしては少々大きめの冷蔵庫を置いている龍志のところでも全部は入らない。

「お礼にうまいもの、食わせてやるって約束だったからな。
なにが食いたい?」

キャベツの値段を見ながら龍志が唸っているので私も確認したら、税抜きで一玉四百八十円とか書いてあった。
キャベツがこんなに高いとなると、私が食べたいあれは言い出しにくくなる。

「えっと。
煮込みハンバーグが食べたいです」

曖昧な笑顔で彼に答える。
結局、代替え案で妥協した。
それにキャベツがあるかなしかの差しかない。

「はいはい。
トマトソースで煮込んだロールキャベツ、さらにチーズのせて焼いたヤツ、ね」

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