憧れの上司は実は猫かぶり!?~ウブな部下は俺様御曹司に溺愛される~
しかし彼は、そのまま私を抱きしめてきた。

「ちょっ、なにしてるんですか!?」

半ばパニックになりボールから手が上がる。
けれど彼の手を掴もうにも私の手は汚れていてできない。

「俺がメシ食わせるようになって、少しは太ったかなーって」

「太ったって失礼な!」

事実を指摘され、振り払おうとジタバタするが彼は離れない。
ええ、前は緩いくらいだったスカートやパンツが、最近はちょうどよくなっていた。
これ以上太ると入らなくなる可能性が出てくるので、そろそろダイエットなど考え始めていたくらいだ。

「前は少し、痩せ過ぎだったからな。
心配してたんだ」

そんなふうに彼が思っていたなんて知らなかった。
もしかしてこれからは作って食べさせてやるなんて申し出てくれたのは、私の健康が心配だったからなのか?

「これくらいのほうがいいよ。
抱き心地もいいし」

確認するように彼が、ぎゅっと腕に力を入れてくる。

「だからって今、抱きしめる必要はないですよね?」

私の声は怒りでビブラートがかかっていたが、仕方ない。

「まあ、ないな」

「だったら離してもらえませんか?」

「えーっ。
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