憧れの上司は実は猫かぶり!?~ウブな部下は俺様御曹司に溺愛される~
それは切ない恋愛ものだったが、いかにも感動させて泣かせてやろうという制作側の意図が見え見えで反対に私としては、冷める。

「あー、俺もそういうのは苦手。
俺が気になっているのはこれだけど、他の作品のスピンオフなんだよな」

龍志が指したのは邦画のヒューマンドラマだった。
元の作品は大ヒットしていたので知っているが、私は残念ながら観たことがない。

「単体でも楽しめるようになってるけど、やっぱ知ってたほうが面白いしな……」

彼は悩んでいるが、私はこれが絶対に観たいというのはないので彼が観たいのならこれでいい。
それに。

「元作品って配信、あります?」

「確かあったと思うけど……」

テレビをつけ、龍志がリモコンを操作する。
すぐに該当の作品がヒットした。

「じゃあ、今日の夜にこれを観て、明日はこの映画を観に行くっていうのでどうです?
龍志も復習になっていいんじゃないですか?」

「そうだな、決まりだ」

嬉々として彼はタブレットを操作し、チケットを押さえていた。

「じゃあ、明日は映画を観に行くってことで」

「はい」

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