憧れの上司は実は猫かぶり!?~ウブな部下は俺様御曹司に溺愛される~
第十一章 憧れの上司は重い彼氏でした
ようやく龍志に気持ちを伝えた翌朝。

「なに不満そうな顔、してるんだよ」

いつものように向かいあって朝ごはんを食べながら、龍志のほうこそ不機嫌そうな顔をして聞いてくる。

「……別に?」

それに素知らぬ顔をしてお味噌汁を啜った。

「なに怒ってるんだよ?」

はぁーっと面倒臭そうにため息をつき、彼が箸を置く。

「別に怒ってないですが?」

いや、本当は怒っているというか、がっかりしているというか。
しかし、それを口に出すのはいろいろとこう、……こう。

「怒ってるだろ。
俺が悪かったんだろうから謝るが、理由は言ってくれなきゃわからない」

「うっ」

それは言われるとおりなので、箸が止まった。
でも、恥じらいとかもあるわけで。
……いや。
二十六ともなれば普通は言えるのか?
けれどこちらはまだ、そういうことに疎い処女なのだ。
しかもこれが初恋となれば、心はウブな女子高生並みなのを察してほしい。

「……だって」

唇を尖らせ、上目遣いで彼を睨む。

「だって?」

けれどやはり、彼はわかってくれそうになかった。

「……昨日の夜、……落とされた、し」

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