憧れの上司は実は猫かぶり!?~ウブな部下は俺様御曹司に溺愛される~
彼は死んだ目をしていて、思わず慰めるように肩を叩いていた。
それだけ彼は、小山田部長に迷惑をかけられているのだ。
小山田部長からすれば、龍志を獲得できたのは人生最大の幸運なのかもしれない。

「じゃあ、着替えて準備してきますね」

メイクもしてもらったのでいったん自分の部屋に帰ろうとしたものの。

「待て。
俺も行く」

「へ?」

私の部屋に来てなにをしようというんだろう?
龍志だって準備があるはずなのに。

「ほら、行くぞ」

「あっ、はい!」

しかし困惑する私をよそにすでに彼は玄関でサンダルをつっかけて待っており、慌てて立ち上がった。

「邪魔するぞー」

ドアの鍵を開けると彼はさっさと私の部屋に入っていき、迷わず寝室へ向かった。
さらにクローゼットの前に立ち、止める間もなく開けてしまう。

「おー、見事に七星らしいクローゼットだな」

それは褒めているのか貶しているのか判断に苦しむ。
が、貶しているような気がするのはなんでだろう?

困惑する私をよそに、龍志はごそごそと中を漁っている。

「なー、パンツばっかりだけど、スカートは抵抗ある人?」

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