憧れの上司は実は猫かぶり!?~ウブな部下は俺様御曹司に溺愛される~
ピンクベージュのこれなら浮かず、なおかつ可愛らしさもあるはず。

「お待たせしました」

ドアを開けるとこちらも準備を済ませた龍志が立っていた。
明るめの紺のカットソーに黒のジャケットとパンツをあわせ、足下はスニーカーで外して少しカジュアルさを演出している。
もしかして私がカジュアルな格好なのにあわせてくれたんだろうか。

「合格」

私の靴とバッグを見て彼がにやりと笑う。
バッグもベージュの小さめポシェットにしてよかった。

車で出ても駐車場に預けるのが面倒臭いし料金もそれなりにかかるので、電車で移動する。
彼は空いている席に私を座らせ、自分はその前に立った。

「今日は映画観て、メシ食って、そのあとは買い物な」

……龍志って、こんなに格好よかったっけ?

改めて顔を見ながら思う。
確かに前からイケメンだったが、なんか今は前より格好よく見える。
キラキラ輝いて見えるというか。
きっと、少女漫画だったら華やかな花を背負っているだろう。
それくらい、今日は彼が素敵に感じた。

「なあ、聞いてる?」

「は、はい!」

唐突に顔を近づけられ、慌てて返事をする。
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