憧れの上司は実は猫かぶり!?~ウブな部下は俺様御曹司に溺愛される~
少しして気持ちも幾分落ち着き、とりあえず便器に座って用事を済ませる。
こんなの、女子高生ならまだわかるが、もうアラサーの域に踏み込んだ女子の反応としておかしいのはわかっていた。
しかしこれが初恋のド処女、しかも今まで恋愛と縁がない純粋培養されてきた私としては完全に異常事態なのだ。
なんというかこう、バージョンの低いOSに最新アプリを入れた状態というか、メモリが8GBなのにハイスペック画像編集ソフトを使っている状態というか。
とにかく私というロースペックなPCで過分な恋愛というソフトを稼働させているため、こうやっていろいろと不都合が起きる。

「ううっ、どーしよー」

けれど悩んだところでデートは始まったばかり。
それに今日一日だけではなくこの先も龍志との恋人関係は続くのだ。
喧嘩でもして別れるか、彼が私と一緒にいられる期限が来るまで。

「……そっ、か」

その事実に気づいて、急に冷静になった。
長く恋愛関係が続けばそのうち結婚なんて可能性もあるが、私たちにはそれがない。
龍志はそのときがきたら、私の元からいなくなる。
期間限定の恋人関係だと言われながらも、それを受け入れたのは私だ。
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