憧れの上司は実は猫かぶり!?~ウブな部下は俺様御曹司に溺愛される~
服に顔があっていないに決まっている。
……という気持ちが顔に出ていたらしく、彼は不満げな顔になった。

「信じてないのか?
いいからちゃんと見てみろ」

彼の手が私を背後の鏡のほうへと向かせる。
現実を見るのが嫌で俯いていた顔を嫌々ながら上げた。
見えた鏡に映っていたのは、なんだか可愛らしい女性だった。

「……あれ?」

……もしかしてこれ、私ですか?

信じられなくて何度か瞬きをする。

「ほら、似合ってただろ?」

ドヤ顔の龍志に、うんうんと頷き返していた。
髪型とメイクがいつもと違って今日は可愛らしくなっているせいか、服に馴染んでよく見えた。
思わず、これを買いますと言いそうになったものの。

「でも、今日は龍志がお化粧して髪も整えてくれたからで……」

いつもの地味メイク、ひっつめひとつ結びだと絶対にあわない。

「んー」

悩むように長く発したあと、彼は私とレンズ越しに目をあわせて改めて口を開いた。

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