憧れの上司は実は猫かぶり!?~ウブな部下は俺様御曹司に溺愛される~
美味しい料理に舌鼓を打ちながらたわいのない話をする。

「部屋、引っ越しするかなー」

「えっ、なんで?」

思わず詰問するような声が出ていた。
しかし、今のお隣関係がちょうどいいのに、引っ越すなんて言われると困る。

「ん?
七星がこっちに引っ越してきたら狭いだろ?
だから一緒に住める部屋に引っ越そうと思ったんだが?」

私に抗議されるのが意外だったのか、眼鏡の向こうで彼が何度か瞬きをした。
私だって一緒に引っ越しが前提だったとは思わない。

「えーっと。
私が龍志の部屋に引っ越しするのは決定ですか?」

「なんだ、引っ越してこないのか?」

また彼がパチパチと瞬きをし、ため息が出た。

「別に今までどおりで支障はないと思いますが?」

これまでだって半同棲のような生活で彼の部屋でほとんどを過ごし、ほぼ寝るためだけに自分の部屋に帰っていたがなんの問題もなかった。
だからわざわざ引っ越しなんて面倒なこと、しなくていいと思うんだけれど?

「これからは一緒に寝てほしいし、そうなるとほぼ部屋に帰らないと思うから借りてるのがもったいなくないか?」

「ハイ?」

< 334 / 470 >

この作品をシェア

pagetop