憧れの上司は実は猫かぶり!?~ウブな部下は俺様御曹司に溺愛される~
そのまま冷蔵庫へ行って先ほど自分が飲んでいたのと同じ炭酸水を掴み、戻ってくる。

「びっくりしたぞ、茹で蛸みたいになったかと思ったら、いきなりぶっ倒れるから」

「……スミマセン」

くすくすとおかしそうに笑われ、申し訳なくなって小さくなった。

「いや、俺も揶揄いすぎたと思うし」

ぽすっと何気なく私の隣に座り、彼が缶を開けて渡してくれる。
それを受け取り、二、三口飲んで気持ちを落ち着けた。

「龍志は意地悪です。
私は恋愛初心者なんだから、少しは手加減してくれても」

また目をあわせるとなにをされるのかわからなくて、缶を見つめながら抗議する。
自分の反応が二十六歳社会人女子にあるまじきものだというのはもう、自覚していた。
いや、ウブな高校生でもここまで酷くないだろう。
あれか、この年まで恋愛経験ゼロなんて拗らせていたせいで、いろいろおかしいのか?

「んー、わかってるんだけど七星の反応がいろいろ可愛くて、つい揶揄ってしまうんだよなー」

やはり彼はおかしそうに笑っていて、ついじとっと不満げに睨んでいた。

「ごめんごめん」

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