憧れの上司は実は猫かぶり!?~ウブな部下は俺様御曹司に溺愛される~
第十二章 憧れの上司は会長でした
朝、目が覚めると龍志の顔が見えた。
なにが楽しいのか肘枕で私の顔を見ている。

「おはよう、七星」

目尻を下げて本当に幸せそうに笑い、彼はちゅっと私と軽く唇を重ねてきた。

「お、おはようございます……」

なんとなく気まずくて、声は小さくなって消えていく。

「てか、なにしてるんですか?
そもそも眼鏡をかけていないんなら、なにも見えないのでは?」

「んー、そーだなー」

彼は起き上がり、大きく伸びをして眼鏡をかけた。

「これくらいの距離ならだいたいわかるかな。
さすがに唇下のほくろまでは見えないが」

そういうものなのかと納得しつつ、私ももそもそと起き上がる。

「それにやっぱり、なにも通さないで直に俺の目に可愛い七星の顔、焼き付けておきたいからな」

片方の口端を上げて彼がにやりと笑う。
とうとう耐えられなくなって枕を掴み、彼をバンバン叩いていた。

「うおっ!
や、やめろ!」

慌てて龍志が私を止めてくる。
その頃には少し気持ちも落ち着き、手を止めていた。

「りゅ、龍志が朝から、か、可愛いとか……!」
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